第49話 《from ラブイズ》49

向こうの親に預けていてもキキョウの病状は良くならないと判断し、呼び戻した。

キキョウと母と三人で話をしたのだが、どうやらキキョウはアチラの実家でアイハを引き取って暮らしたい様子をほのめかす。

ただ『性格の不一致』等で離縁するならそれも一つの手段かも知れない。
しかし現状、育児が出来ない状況がこの五年間ありどのように生活して行くのだろうか?

『アイハはそちらへは預けられない』
そう伝えた。

君は精神障害者なのだ。
障害者手帳ももらっているだろう。
『ただ離れたくない』という理由だけで、アイハに負担をかけさせたくない。

私の考えは間違っているのだろうか?

子供の面倒もろくに見る事が出来ないのにアイハを預けてもいいのだろうか?

昔は学歴は無くても体力があればそれなりに生活が出来た、しかし今のこれからの時代、現実として貧富の差が益々開きつつある。ある程度世の中を知り、アイハが将来的によりよく生きる事が出来るようにするのが一つの親の務めだと思っている。
アイハに携帯電話を持たせた。

何かの際のSOSの為にと、
親子のコミュニケーションの一つとして。

携帯電話を持たせる事についてアイハに伝えた事がある。

「アイハ、一つ覚えておいてもらいたいんだ」

「なに?」

「メールって便利なんだ。これからは手紙みたいに待ってなくてもすぐに返事がくる」

「うん!」

「ただ、メールで分かる気持ちは四分の一だけだっていう事」

「よんぶんのいち?」

「ああ、四分の一分からないか、えーっと、半分の半分」

「はんぶんのはんぶん?それならわかる!」

「そう。結局、携帯電話の文字って機械の字だろう?手紙なら自分で書くから字にも気持ちがこもるけど、それが分からない。
それと、やっぱり顔を見て話さないと分からない事がたくさんあるんだ。
だから、メールは便利だけど、『半分の半分』なんだっていうのは覚えておいて欲しいんだ」

「わかった!」
昨日はそんな感じだった。

from ラブイズ

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