第50話 《from ラブイズ》50

私が妻を受け止めなくなってから、妻の周りの人たちの私への評価は恐らく地に落ちたであろう今日この頃。

妻は毎日家事や子育てをがんばっている。

それは多分、アイハと一緒に暮らしたいが為にだろうか?

私に認められたいからなのだろうか?
私は一つ、妻に気付いてほしい事がある。

それは、『感謝する』という感情だ。

人間の徳の中でも大切な『感謝』の話を何度かしたが、恐らくは理解出来ていないと思う。

妻の父親の言葉
『俺は人ってものをどうしても小さい時から信用出来ない人間なのさ』

彼女の父親は本当は気の小さい人間でいつも酒を飲んでは人の悪口を言い、まだ幼かったキキョウとの約束も平気で破るような人間だと聞かされていた。

だから外的要因として人を基本的に信用出来ない人間になってしまったのではないであろうか?

そして、自分が見捨てられたと錯覚し、その相手に向かってとにかく自己中心的な攻撃をする。
『あんたの方が悪い』
『あんたが原因だ』

周りの友人知人はもちろん妻のいう事を信用するので必然的に『私=悪』の図式が出来上がる。

私はこう思う

『私はがんばっている
あの人はそんな私にこんな仕打ちをする』
というシンデレラストーリーを本人が信じ、周りが同調してしまう。

私は、そんな事よりも妻に気付いてもらいたい。
なぜ私が貴方に愛情を感じ得なくなってしまったのか?

何が原因なのかと。
『私に感謝しろ』
というおこがましい気持ちではない。

そうじゃない
そうではなくて

なんでもいい。

たった一つからでいいんだ。

暖かい部屋にいる事が出来るのは『暖房』を作ってくれた人がいたから。
遠くの人と話しが出来るのは電話を作ってくれた人がいたから。
遠くまで自分を移動させてくれたのは飛行機を作ってくれた人がいたから。
空気があるから呼吸が出来る。
地面があるから真っ直ぐに立てる。
太陽があるから陽の暖かさを実感する。
水があるから喉が潤う。

本当の意味で『感謝する』事に気付いてほしい。

『なんで私ばかり…!』
はひとりよがりだと思う。
ほんの少しでも『生かされている』事に『感謝』すれば色々な事に気付くと思う。

それが
あなたの人生に何よりも必要と思う。

でも、それは私のひとりよがりなのだろうか?

そんな事を関係無くして妻を支えなくてはいけないのだろうか?
私はどんなに傷ついても
周囲の人間からの心ない攻撃からは盾になろう。

ただ、妻はその盾が悪いと言う。
そしてその盾のせいにする。
歪な形でも守ってきたつもりの盾は砕け散った。
そしてそのカケラをまた踏みにじる。

『私は悪くない!傷つくのはコイツが悪い!』
…人に失望して傷つけられ、人を攻撃して傷つける人生をいつまで続けるつもりなんだ。

でも

これを伝えてもまた罵られる。

どうしてわかってもらったらいいだろう。

今は気付いてもらうのを待つばかり。

しかし
きっと
彼女は気付かないだろう。

どうして良いかわからない。
多分今はアイハと暮らす為にがんばっているに過ぎない。

自殺未遂を起こし
暴力をふるう女性に
子どもは預けられない。
そしたらきっと
彼女は無理にでもアイハを連れて実家へ帰るだろう。

そして私がアイハを無理に連れて帰ると、きっと裁判沙汰になるだろう。

…そういう予想だ。

あぁ
…わかってほしい…

あんまりだと思う。

from ラブイズ

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